温活と水素で人もペットもごきげんに☆飼い主もペットもごきげんに過ごす秘訣

ビワの葉温灸療法&よもぎハーブ蒸し☆人とペットの温活水素スポット 納棺師セラピストの徒然日記

肉体を持つ間に。

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今日は久しぶりに納棺師にもどりました。

 

私たちの結婚の保証人にサインをしてくれた

旦那さんを子供のように大切に思ってくれていた

おとちゃん。

 

無骨なおとちゃんは、お店に入っていくと

ビミョーな笑みで出迎えてくれる。

精一杯の愛想。

 

でも、そのビミョーな笑顔が

とっても愛おしいそんな人だった。

 

旦那さんと知り合ってから、

20年前に家族というものがなくなった私に、

お義母さんと、

このおとちゃん夫婦、

3人もの家族が増えました。

 

 

そして、昨日、そのおとちゃんが

肉体から離れる日がやってきました。

 

ご家族の悲しみ、胸の痛み、

泣いても泣いても枯れない涙。

 

どれも痛いほどわかります。

 

納棺師という仕事をしていた私にできることは

肉体がある間に、たくさんたくさん

身体に触れてもらう事。

 

冷たくて、嫌かもしれない。

動かなくて悲しいだろう。

 

魂はずっとそばに…なんて言葉、

そういう時には何の慰めにもならない。

 

だからこそ、肉体がそこにある間に、

その人がそこにいた証を

この地球で共に暮らした証を

しっかりと記憶してほしいのです。

 

 

 

私の母は、20年前に大腸がんだとわかってから、

たった15日で亡くなりました。

私は喪主を務めました。

 

ですが、母がその時、何を着ていたか、

私は何を納棺したか、

自分の感情、そして母の顔さえも

何一つ思い出せないのです。

 

 

その後十何年を経て、納棺師となった私は、

とにかく自分が経験した後悔を

してもらいたくなくて

 

「納棺をする」ということだけではなく、

『きちんとお別れをする時間を作る。』

 

ということに重きを置いてきました。

 

 

そして、おそらく1万人以上のお別れに

立ち会った私が、いまだに感じていることは、

肉体を持つ間に、その体を感じてあげてほしい。

ということ。

これは、故人様の為ではなく、

残された私たちのために、そう思うのです。

 

 

いろんな意見もあるかと思いますが、

きちんとした触れ方、

きちんとしたお別れの仕方、

 

そのことをきちんと伝えてあげれば、

大丈夫なのです。

 

亡くなられたら、触ってはいけないと

思われている方が多いことも事実です。

 

硬直は、解けます。

きちんと触れればお体を傷つけることはありません。

ご病気などによっては難しいこともありますが、

大半の方が、手を握ることも可能です。

 

 

納棺師の仕事は、

ただきれいにお別れをするために

お着替えをしたり、

お化粧をしたり、

髪を結ったりするだけではなく、

 

お別れまでの数時間を、

共に、思い出を分かち合いながら、

儀式的なことだけにとらわれずに、

ゆっくりと故人様とお別れをする時間を

作ることなのだと思っています。

 

 

もしも、この文章を読んで、

私のことを必要だと感じてくださる方が

おられましたら、

私はどこにでも飛んで行く所存でございます。

 

 

大切な人とのお別れに、

この文章が役立つことがあるなら幸いです。